2010年4月7日水曜日

市街地建築物法施行規則 35

第百十二條 (合成応力度算定)
應壓力ト曲能牽トヲ併有スル構材ノ合成應力度ハ左式ニ依リ算定セルモノヲ下ルヘカラス
fc 合成應壓力度
M 曲能率
S 應壓側ニ對スル斷面率
P 應壓力
A 斷面積
l 主要ナル支點間ノ距離
r 曲能率ニ依ル斷面ノ中軸二對スル二次率半徑但シ木材ニ在リテハ曲能率二依ル面ノ中軸ニ直角ナル徑
C 第百七條ノ定數但シ木材二在リテハ之ヲ〇.〇二トス

圧縮力と曲げ牽引力とを併用する構材の合成応力度は以下の式により算定するものを下回らないこと

fc:合成圧縮応力度
M:曲げモーメント
S:圧縮側に対する断面率
P:圧縮力
A:断面積
l:主要な支点間の距離
r:曲げモーメントによる断面の中軸に対する二次半径、ただし木材においては曲げモーメントによる面の中軸に直角になる径
C:第107条の定数。ただし木材においては0.02とする

2
前項ノ合成應壓力度ハ第百二條ノ應壓力度ヲ超過スヘカラス

前項の合成圧縮応力度は第102条の圧縮応力度を越えてはならない


第百十三條(鉄筋コンクリート造の梁及びスラブの厚さ)
鐵筋「コンクリート」構造ニ於ケル梁又ハ版ノ張間ハ其ノ支承物間ノ中心距離ヲ以テ之ヲ度ルモノトス但シ支承物間ノ内法距離ニ梁ノ丈又ハ版ノ厚ヲ加ヘタルモノヲ以テ之ニ代フルコトヲ得

鉄筋コンクリート構造における梁又はスラブの張間は、支承物間の中心距離をもって求めることとする。ただし支承物間の内法距離に梁のせい、又はスラブの厚さを加えたものをもってこれに代えることが出来る

梁又ハ版ノ支端ニ持送アル場合ニ於ケル張間ハ持送ノ厚カ梁ノ丈又ハ版ノ厚ノ一・三倍ニ達スル部分ヨリ之ヲ起算ス

2項
梁又はスラブの支点端に片持ち梁(片持ちスラブ)がある場合における張間は、片持ち梁等の厚さが梁のせい又はスラブの厚さの1.3倍に達する部分より起算すること


第百十四條 (梁とスラブが一体となった場合の扱い)
鐵筋「コンクヲート」構造ニ於テ梁ト版トヲ適當ニ連結シタル場合ニ在リテハ之ヲ丁梁ト看做スコトヲ得但シ此ノ揚合二於ケル丁梁ハ其ノ張間ノ四分ノ一以内、版ノ厚ノ十二倍以内ノ幅ヲ有スルモノトシテ之ヲ算定スヘシ

鉄筋コンクリート構造において梁とスラブとを適当に連結した場合においては、丁梁とみなすことができる。ただしこの場合における丁梁はその張間の25%以内、スラブの厚さの12倍以内の幅を有するものとして算定すること

今回は112条から114条までです。

2010年4月6日火曜日

市街地建築物法施行規則 34

第百十條(曲げモーメント)
應曲材ニ對スル曲能率ハ左式ニ依リ算定セルモノヲ超過スヘカラス

M 曲能率
fb 第百二條ノ應曲力度
S 斷面率

曲げ応力材に対する曲げモーメントは以下の式により算定したものを超過してはならない
M:曲げモーメント
fb:第102条の曲げ応力度
S:断面率

曲能率は曲げモーメントのことですね。なんとなく理解できます。


第百十一條(鉄筋コンクリート造の単筋梁の曲げモーメント)

鐵筋「コンクリート」ノ單筋矩形梁又ハ版内二中軸ヲ有スル單筋丁梁ニ對スル曲能率ハ左ノ各式ニ依リ算定セルモノヲ超過スヘカラス


M 曲能率
n1 中軸比(梁ノ應壓端ヨリ中軸迄ノ距離ト梁ノ有効丈トノ比)
fc 第百二條ノ「コンクリート」ニ對スル應壓力度
ft 第百二條ノ鐵筋ニ對スル應張力度
m 對筋比
b 梁ノ幅
d 梁ノ有効丈

鉄筋コンクリートの単筋矩形梁又はスラブ内に中軸を有する単筋T型梁に対する曲げモーメントは以下の式により算定したものを超過してはならない

M:曲げモーメント
n1:中軸比(梁の圧縮応力端より中軸までの距離と梁の有効せいとの比)
fc:第102条のコンクリートに対する圧縮応力度
ft:第102条の鉄筋に対する引張応力度
m:対筋比
b:梁の幅
d:梁の有効せい



単筋梁とは引張側にしか鉄筋が入っていない梁のこと
丁梁とは、当時の技術解説本(鐵筋コンクリート構造設計規準 1932/07)に「矩形梁がスラブと一体として構造せられたる場合には之を丁梁と看做す事を得」とあるので、T型梁のことを指すのであり、決して丁張の誤りではありません。

2
前項ノ中軸比ハ左式ニ依ル

前項の中軸比は以下の式による

今回は110条、111条です。

2010年4月5日月曜日

市街地建築物法施行規則 33

第百七篠 (鉄骨造の圧縮力)
應壓鐵材ニ對スル荷重ハ左式ニ依リ算定セルモノヲ超過スヘカラス

圧縮鉄材に対する荷重は以下の式により算定した値を超えてはならない

P 荷重
A 斷面積
fc 第百二條ノ鐵材ニ對スル應壓力度
l 主要ナル支點間ノ矩離
r 斷面ノ最小二次率半徑但シ鐵柱ニシテ其ノ周圍ノ構造ニ依リ撓ミノ方向ニ制限アルモノハ其ノ斷面ノ適當ナル軸ニ對スル二次率半徑ト爲スコトヲ得
C 定數

P:荷重
A:断面積
fc:第102条の鉄材に対する圧縮応力度
l:主要な支点間の距離
r:断面の最小二次半径、ただし鉄柱にて周囲の構造により、たわみの方向に制限があるものはその断面の適当な軸に対する二次半径とすることができる。
C:定数

2
鋼及練鐵ニ在リテハ〇.〇〇三トシ其ノ兩支端囘轉自由ナルトキハ〇.〇〇四、鑄鐵ニ在リテハ〇.〇〇五トス
2項
定数は、鋼及び練鉄においては0.003とし、その両端が回転端又は自由端のときは0.004、鋳鉄においては0.005とする。





第百八條 (木造の圧縮力)
應壓木材ニ對スル荷重ハ左式ニ依リ算定セルモノヲ超過スヘカラス

圧縮木材に対する荷重は以下の式により算定したものを超えてはならない

P 荷重
A 断面積
fc 第百二條ノ木材二對スル應壓力度
l 主要ナル支點間ノ距離
d 斷面ノ最小徑

P:荷重
A:断面積
fc:第102条の木材に対する圧縮応力度
l:主要な支点間の距離
d:断面の最小径




第百九條 (鉄筋コンクリート造の圧縮力)
應壓鐵筋「コンクリート」材ニ對スル荷重ハ左式ニ依リ算定セルモノヲ超過スヘカラス

圧縮鉄筋コンクリートに対する荷重は以下の式により算定したものを超えてはならない

P 荷重
fc 第百二條ノ「コンクリート」ニ對スル應壓力度
Ac 「コンクリート」ノ有効斷面積
As 主筋ノ斷面積

A:断面積
fc:第102条のコンクリートに対する圧縮応力度
Ac:コンクリートの有効断面積
As:主筋の断面積


2
前項有効斷面積ハ其ノ主筋ノ外側線内ノ面積トス

2項
前項の有効断面積はその主筋の外側線内の面積とする


3
適當ナル巻筋ヲ有スル應壓「コンクリート」材ニ在リテハ第一項ノ「コンクリート」ニ對スル應壓力度ヲ一平方糎ニ付五十五瓩迄增加スルコトヲ得但シ此ノ場合二於ケル巻筋ノ中心距離ハ八糎ヲ超過スヘカラス

3項
適当な巻筋を有する圧縮コンクリート材においては、第1項のコンクリートに対する圧縮応力度を1cm2につき55kgまで増加することができる。ただしこの場合における巻筋の中心距離は8cmを超過してはならない。
巻筋はフープ、スターラップのことです。


4
應壓鐵筋「コンクリート」材ニシテ其ノ主要ナル支點間ノ距離其ノ最小徑ノ十五倍ヲ超過スルモノニ在リテハ別二適當ナル算式ニ依リ之ヲ算定スヘシ

4項
圧縮鉄筋コンクリート材にてその主要な支点間の距離は、その最小径の15倍を越えるものについては、別に適当な算式によりこれを算定すること。

今回は107条から109条までです。

2010年4月4日日曜日

市街地建築物法施行規則 32

第百五條 (積載荷重)
強度計算ニ適用スル各種床動荷重ノ最小限左ノ如シ

強度計算に適用する各種床動荷重の最小限値は以下のとおりである
床動荷重は積載荷重のことです。
現在っぽく置き換えます。

2
倉庫、書庫、作業場等ニ付テハ其ノ實況二應スル適當ナル動荷重ニ依ルヘシ
3
本條ノ動荷重ハ其ノ實況ニ應シ小梁ニ對シテハ其ノ十分ノ一以内ヲ、大梁ニ對シテハ其ノ十分ノ二以内ヲ、柱ニ對シテハ其ノ十分ノ三以内ヲ減スルコトヲ得但シ倉庫、書庫、集會室、劇場棧敷、陳列室等ニ對シテハ本項動荷重ノ輕減ヲ爲スコトヲ得ス
 
2項
倉庫、書庫、作業場等については、その状況に応じて適当な積載荷重によること
3項
本条の積載荷重はその状況に応じ小梁に対してはその10%以内を、大梁に対しては、その20%以内を、柱に対してはその30%を減ずることが出来る。ただし、倉庫、書庫、集会室、劇場桟敷、陳列室等に対しては本項積載荷重の軽減をすることはできない。



第百六條 (打設おもりの荷重)
杭打基礎ニ於ケル杭ニ對スル荷重ハ墜錘ヲ使用スル場合ニ在リテハ左式ニ依リ算定セルモノヲ超過スヘカラス

くい打ち基礎における杭に対する荷重は、墜錘(おもり)を使用する場合においては以下の式により算定したものを超えてはならない

P 荷重
W  錘ノ重量
H 錘ノ落高(米)
D 杭ノ最終沈下(米)

P:荷重
W:おもりの重量
H:おもりの落下高さ(m)
D:杭の最終沈下量(m)

2
「コンクリート」杭ニシテ其ノ完全ニ凝結セサルモノニ對シテハ前項ノ算式ヲ適用セス
3
前項ノ場合及汽錘ヲ使用シタル揚合ニ在リテハ地方長官ハ荷重試験ノ施行ヲ命スルコトヲ得

2項
コンクリート杭にて完全に凝結したものに対しては前項の算定指揮を適用しない
3項
前項の場合及び汽錘を使用した場合においては地方長官は荷重試験の施行を命ずることが出来る

汽錘は動力式ハンマーです。蒸気機関やディーゼル機関などが該当します。

今回は105条、106条です。

2010年4月3日土曜日

市街地建築物法施行規則 31

第百三條 (弾率比)
鐵筋「コンクリート」構造ノ強度計算ニ於テハ鐵ト「コンクリート」トノ彈率比ヲ十五ト爲スダヘシ

鉄筋コンクリート構造の強度計算において鉄とコンクリートとの弾率比を15までとすること。

弾率比とは現在では聞いたことがない概念ですが、コンクリートの応力変形曲線(考え方では直線と仮定している)と、鉄筋の弾性係数との比をいいます。
コンクリートの応力変形は圧縮力に対するもの、鉄筋は引張力によるものですが、現在では材料ごとに告示指定されており、このような規定は必要無くなったようです。
コンクリート黎明期には第102条にもあるように、材料比率なども一定でなく、品質管理上問題点もあったので必要だったのでしょう。


第百四條 (鉄筋の付着)
鐵筋「コンクリート」構造ノ強度計算ニ於ケル應滑力度ハ一平方糎ニツキ七瓩ヲ超過スヘカラス但シ異形鐵筋ヲ使用スル揚合ニ在リテハ其ノ形状ニ依リ地方長官ノ許可ヲ受ケ之ヲ十瓩迄ト爲スコトヲ得

鉄筋コンクリート構造の強度計算における応滑力度は1cm2につき7kgを超過してはならない。ただし異型鉄筋を使用する場合においては、その形状により地方長官の許可をうけてこれを10kgとすることができる。

応滑力度とは付着応力度ですね。現在は上端筋とその他の鉄筋により計算値が定められており、丸鋼7kg(上端)なら、現在の値に置き換えてもほぼ同じです。
異型についてはコンクリート強度により異なります。

今回は103条、104条です

2010年4月2日金曜日

市街地建築物法施行規則 30

第七 強度計算

第百一條 (材料の単位重量)
強度計算ニ適用スル各種材料ノ重量ノ最小限左ノ如シ
強度計算に適用する各種材料の最小限の重量は以下のように規定する

現代風にすると・・・
比重ですからあたりまえですが、このあたりは現在と大差ありません。



第百二條 (材料の応力度)強度計算ニ於テ建築物ノ各部分ニ生スヘキ應力度ハ各種材料二付左ノ限度ヲ超過スヘカラス

強度計算において建築物の各部分に生ずる応力度は各種材料につき以下の限度を超過してはならない

現在風にすると・・・



2
前表ニ於ケル「コンクリート」ノ調合割合ハ容積ヲ以テシ「セメント」ハ千四百瓩ヲ以テ一立方米トス
3
品質特ニ劣等ナリト認ムルモノニ對シテハ地方長官ハ第一項ノ限度ヲ低下セシムルコトヲ得

2項
前表におけるコンクリートの調合割合は容積をもっての値とし、セメントは1400kgをもって1m3とする

3項
品質が特に劣っている等認められるものに対しては、地方長官は第1項の限度を低下させないことができる

現在の基準からみると引張力について高めですね。全体の数値も結構小さい部分あります。

今回は101条、102条です。

2010年3月30日火曜日

市街地建築物法施行規則 29

第六 獨立煙突

第六 独立煙突

第九十五條 (煙突の構造)
高五十尺ヲ超過スル自立煙突ニシテ鐵造又ハ鐵筋「コンクリート」造ニ非サルモノハ鐵材ヲ以テ之ニ適當ナル補強ヲ爲スヘシ

高百尺以上ノ煙突ハ之ヲ鐵造又ハ鐵筋「コンクリート」造ト爲スヘシ

高さ50尺(15m)を超過する自立煙突を鉄造又は鉄筋コンクリート造以外のものは鉄材を用いて適当な補強をすること
2項
高さ100尺(30m)以上の煙突は鉄造又は鉄筋コンクリート造とすること



第九十六條 (鉄板の厚さ)
鐵造煙突ニシテ高五十尺ヲ超過スルモノハ鐵板ノ厚ヲ四粍以上ト爲スヘシ

鉄造煙突にて高さ50尺を超えるものは鉄板の厚さを4mm以上とすること

第九十七條 (支線の控え杭)
煙突ノ構造上必要ナル支線ト地盤トノ接着ハ鐵筋「コンクリート」造其ノ他腐朽ノ虞ナキ控杭ニ緊着スヘシ但シ高七十五尺未滿ノ煙突ノ控杭ハ適當ナル防腐方法ヲ施シタル木材ト爲スコトヲ得

煙突の構造上主要な支線と地盤との接着は鉄筋コンクリート造その他腐朽の恐れのない控え杭に緊着すること。ただし高さ75尺(22.5m)未満の煙突の控え杭は適当な防腐方法を施した木材としてもよい


第九十八條 (土管煙突の構造)
土管煙突ハ高三十尺ヲ超過スヘカラス但シ堅固ナル鐵製支枠ヲ有スルモノハ地方長官ノ許可ヲ受ケ高五十尺迄ト爲スコトヲ得

土管煙突は高さ30尺(9m)を超過してはならない。ただし堅固な鉄製支枠を有するものは地方長官の許可を受けて高さ50尺までとすることができる。

第九十九條 (土管煙突の補強)
土管煙突ハ其ノ接合前ニ「モルタル」ヲ用ヰ支枠ニ緊結スヘシ

土管煙突はその接合前に、モルタルを用いて支枠に緊結すること

第百條 (高さの基点)
前四條ノ適用ニ關シテハ煙突ノ高ハ之ニ接着スル地盤面ヨリ之ヲ度ル

前4条の適用に関しては煙突の高さは接着する地盤面より測ること

今回は煙突に関する構造の節です。
第100条までアップです。