異種用途区画は用途・規模により2種類に分けられる。
基準法施行令第112条第12項と、第13項である。
大規模な施設などで一般に異種用途区画と呼ばれるのは第13項のほうで、1時間の準耐火性能の壁・床・建具(特殊防火設備・旧甲種防火戸)などで区画する必要がある。
忘れやすいのが一般に法24条区画と呼ばれる、施行令第112条第12項区画である。
法24条には「木造建築物等である特殊建築物の外壁等」とあるので、鉄骨造なら関係ないと思われがちであったり、別表(1)記載の特殊建築物のみが対象と思われがちであるが、それは勘違い。
法24条に記載された用途であれば木造のみでなく鉄骨造、鉄筋コンクリート造など、すべてが対象になり得るので注意が必要である。
又、「車庫」は別表の上では特殊建築部の定義は100m2以上であるが、法24条では50m2以上が対象なので、純粋な特殊建築部の定義とは外れるのでここも注意が必要である。
この第12項異種用途区画は準耐火構造の壁(45分)で囲い、防火設備の建具(旧乙種防火戸)などで区画すれば良いとあるので13項の異種用途区画に比べて少々緩い設定になっている。
こちらは「床」は対象外なので、その点も13項より緩い。
木造一戸建て住宅のような4号建築物でも、この第12項異種用途区画が発生する可能性もあるから注意が必要である。50m2を超えるビルトインガレージを計画する場合、車庫の間仕切り壁が該当するのである。
これは結構事例が適用されるので、車庫への出入りする勝手口ドアなどを選択する場合に注意が必要となる。
他に、100m2を超える物品販売店舗が住宅と併用する場合にも注意が必要である。