2010年5月20日木曜日

市街地建築物法施行細則 兵庫2

第九條(井戸の構造)
井戸側ハ全部堅牢ナル材料ヲ用ヒ其ノ接合部ヲ密着セシムヘシ其接合部完全ナラサルモノニ在リテハ井戸側ノ外面全部ヲ厚五寸以上ノ「コンクリート」又ハ厚一尺以上ノ粘土ヲ以テ填充シ周圍ヨリ水ノ滲透セサル様構造スルコトヲ要ス
2
井筒ハ堅牢ナル材料ヲ用ヒ地盤面ヨリ二尺以上高クシ外部ヨリ惡水浸入セサル様構造シ適當ノ覆蓋ヲ施スヘシ
3
專ラ雑用ニ供スル井戸ニ付テハ前二項ノ規定ヲ適用セス

井戸側は全部堅牢な材料を用い、その接着部を密着させること。その接続部が完全でないものについては井戸側の外面全部を厚さ厚さ5寸(15cm)以上のコンクリート又は厚さ1尺(30cm)以上の粘土をもって充填し、周囲より水が浸透しないような構造とすること
2項
井筒は堅牢な材料を用い、地盤面より2尺以上高くして外部より汚水等が侵入しないような構造にし、適当な覆い蓋を施すこと
3項
雑用水専用井戸については、前2項の規定は適用しない



第十條(界壁の構造)
建物ノ外壁及界壁ニハ石、煉瓦、「コンクリート」ノ類ヲ以テ幅七寸以上深地盤面ヨリ一尺五寸以上ノ基礎ヲ設クヘシ
2
建物ノ地盤ヲ厚三寸以上ノ耐水材料ヲ以テ築造シタルモノノ外壁及界壁竝建築面積十二坪以下ノ平家建ノ界壁ニ在リテハ其ノ基礎ヲ深七寸迄減スルコトヲ得

建物の外壁及び界壁には石、レンガ、コンクリートの類をもって、幅7尺(21cm)以上、地盤面より1.5尺(45cm)以上の基礎を設けること
2項

建物の地盤を厚さ3寸(9cm)以上の耐水材料をもって築造したものの外壁及び界壁が建築面積12坪(40㎡)以下の平屋建ての界壁においては、基礎の深さを7寸(21cm)まで減らすことができる。


第十一條(防鼠材料)
外壁及界壁ノ床下ニ屬スル部分ハ防鼠材料ヲ以テ構造シ又ハ之ニ金綱(三分目以下ノモノヲ謂フ以下同シ)ノ類ヲ張ルヘシ防鼠材料ト稱スルハ煉瓦、石、人造石、「コンクリート」、金屬、陶磁器「アスフアルト」「モルタル」ノ類ヲ謂フ

外壁及び界壁の床下に属する部分は、防鼠材の機能を有する構造又は、金網(3分目(9mm)以下のものをいう。以下同じ)の類を張ること。防鼠材料とは、レンガ、石、人造石、コンクリート、金属、陶磁器、アスファルト、モルタルの類をいう


第十二條(通風口)
外壁及界壁ノ床下及天井裏ニ屬スル部分ニハ適當ナル通風孔ヲ設クヘシ
2
前項ノ通風孔其ノ他ノ空隙ニハ金網ノ類ヲ張ルコトヲ要ス

外壁及び界壁の床下及び天井裏に属する部分には、適当な通風口を設けること
2項
前項の通風口その他の空隙には金網の類を張らなければならない



第十三條(掃除口)
床及天井ニハ適當ナル掃除口ヲ設ケ又ハ之ニ代ルヘキ設備ヲ爲スヘシ

床及び天井には適当な掃除口を設け又はこれに代わる設備を設けること


第十四條(軒裏換気口の構造)
軒裏、面戸ハ木材ヲ以テ閉塞シ若ハ金網ノ類ヲ張ルコトヲ要ス
2
軒先、瓦下ノ空隙ハ「セメント」又ハ漆喰ノ類ヲ以テ填塞スヘシ

軒裏、面戸は、木材をもって閉塞しもしくは金網の類を張ることを要する
2項
軒先、瓦下の空隙はセメント又は漆喰の類をもって充填すること




第十五條(便所汲取口の構造)
便所ノ汲取口ハ密閉シ得ル様構造スヘシ

便所の汲み取り口は密閉出来るような構造とすること


第十六條(煙突と建築線までの距離)
高二十五尺以上ノ煙突ハ建築線トノ間ニ三尺以上ノ距離ヲ存スヘシ

高さ25尺(7.5m)以上の煙突は建築線との間に3尺(90cm)以上の距離とすること


第十七條(煙突設置義務)
石炭、薪木又ハ骸炭ヲ多量ニ燃用スルノ火爐、暖爐ノ類ニハ煙突ヲ設クヘシ

石炭、薪木又は骨炭を多量に燃料とする火炉、暖炉の類には煙突を設けること

17条まで

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