2010年2月8日月曜日

市街地建築物法施行令 4

市街地建築物法施行令 第4回目

第3條ノ2(不適格建築物ノ増、改、再築又は用途変更)

前3條ノ規定ニ依り現在地ニ建築スルコトヲ得ザル種類ニ属スル建築物ハ行政官ノ許可ヲ受ケ左記各号ニ規定スル制限内ニ於テ増築、改築、再築又ハ用途ノ変更ヲ爲スコトヲ妨ゲズ

前3条の規定(住宅・商業・工業地域内の規定)により現存する建築物に属する建築物は行政の許可を受け以下の各号に規定する制限内において増築、改築、用途変更をすることを認める再築って現在の建築基準法にはありませんね?
当時の建築用語集によると、「建物を取り壊した後へ略々同様の建物を建てること。」市街地建築物法上の解釈では、火災其の他の不可効力の原因により滅失したる建物を大体原型に復旧する行為をいう。とある。
何故「不可抗力」の場合がわざわざ定義されているのか不明です。


一 建築物ハ敷地ヲ拡張セザルコト

建築物は敷地を拡張してはならない

ニ 建築物ノ増築、改築、再築又ハ用途ノ変更ニ因り増加スベキ建築面積ハ現在地ニ建築スルコトヲ得ザルニ至リタル際現ニ存在スル建築物ノ建築面積ノ2分ノ1ヲ超過セザルコト

建築物の増築、改築、再築、用途変更にて増加する建築面積は既存部分の2分の1を超えてはならない。これも現在の基準法にはありません。

三 建築物ノ増築、改築、再築又ハ変更ニ因リ増加スベキ,床面積ハ現在地ニ建築スルコトヲ得ザルニ至リタル際現ニ存在スル建築物ノ床面積ヲ超過セザルコト

建築物の増築、改築、再築、用途変更にて増加する床面積は既存部分の床面積を超えてはならないこれも現在の基準法にはありません。

四 工場ノ常時使用スル原動機馬力数ヲ増加スル場合ニ於テ増加スベキ馬力数ハ現在地ニ建築スルコトヲ得ザルニ至リタル際常時使用スル馬力合計数ヲ超過セザルコト

工場で、常時使用する原動機の出力を増加する場合において、増加する出力は、その建物用途にて許可された出力合計を超えてはならない

五 前号ニ褐グルモノヲ除クノ外用途ノ変更ニ付テハ現在地ニ建築スルコトヲ得ザルニ至リタル際現ニ存在スル建築物ノ用途ニ類似スル用途又ハ設備ヲ変更セズ若ハ之ニ些少ノ変更ヲ加フルニ依り営ムコトヲ得ル用途ニ限ルコト

前号に掲げるものを除く用途変更については現在地に許可された建物用途に類似する用途又は設備を変更せず若干の変更程度に留める用途に限ること

2 行攻官庁地域ノ種別、上地ノ状況、事業ノ種類、作業ノ方法、建築物ノ構造設備、除害ノ設備又ハ装置等ヲ参酌シ特ニ支障ナシト認ムルモノニ付テハ前項第ニ号乃至第四号ノ制限ヲ軽減スルコトヲ得

行政が地域の種別、敷地の状況、事業の種別、作業方法、建築物の構造及び設備などで特に支障がないと認めるものについては前項第2号から第4号(面積の規定から出力の制限規定)の制限を軽減することができる

3 第26條ノ規定ニ依り建築ノ許可ヲ受ケタル建築物ハ前2項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ現在地ニ建築スルコトヲ得ザルニ至リタル際現ニ存在スル建築物卜看倣ス

第26条の規定とは市街地建築法第18条による、用途地域が変更した場合などのこと。現在の建築基準法でいう既存不適格建築物のことで、地域が変わった場合でも現在地に建築許可を得た際に存在する建築物とみなす


今回も1つの項目のみです。

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