2010年2月26日金曜日

市街地建築物法施行規則 6

第二章  建築物ノ突出部

第四條 (建築線を突出する場合の特例) 
市街地建築物法第九條但書ノ建築物ノ前面突出部ハ左ノ範圍内ニ於テ建築線ヨリ突出セシムルトヲ得但シ特ニ地方長官ノ許可ヲ受ケタル場合ノ外前面建築線間ノ距離ノ二十分ノ一ヲ超過スルコトヲ得ス

市街地建築物法第9条但し書きの建築物の前面突出部は以下の範囲内において建築線より突出してもかまわない。ただし、地方長官の許可を特別に受けた場合の外前面建築線間の距離の1/20を超過してはならない。
建築線(敷地境界線)から建物までの距離の1/20を超えてはならないという意味です。市街地建築物法第9条とは、「建築物は建築線より突出して建築することは出来ない。但し建築物が地盤面下にある場合はこの限りでない。」

一 蛇腹、軒、小塔、出窓、標旗、標燈、招牌其ノ他之二類スルモノハ路面上十尺以上ニ在ル場合ニ限リ三尺迄

蛇腹、軒、小塔、出窓、標旗、標燈、招牌その他これらに類するものは路面より10尺(3m)以上にある場合に限り3尺(90cm)まで突出を認める。

二 出入口ノ階段、凹庭ノ手摺地覆、腰石、根石其ノ他之ニ類スルモノハ一尺迄

出入り口の階段、凹庭の手摺地覆、腰石、根石その他これらに類するものは1尺(30cm)まで突出を認める。
現在の建築基準法では道路側の境界線を越えることは認められていません。(道路後退線内も)が、市街地建築物法ではある程度までは認められていたようです。(原則禁止ですが)ただ、階段や腰石など、せいぜい10~20cm程度の用途に限定されていたようです。

第五條 (建築線の越境範囲) 
市街地建築物法第九條但書ノ建築物ノ基礎ハ地方長官特ニ指定スル場合ヲ除クノ外道路幅ノ境界線ヲ超エサル範圍内ニ於テ建築線ヨリ突出セシムルコトヲ得

市街地建築物法第9条但し書きの建築物の基礎は地方長官が特に指定する場合を除き、道路幅の境界線を越えない範囲内において建築線より突出することを認める。
建築線は必ずしも道路位置と同じではなく、水路や泥上げスペースなど公的なものがある場合の特例だと解釈できる。これにより第4條は道路へ越境は不可だが、道路以外の公共用地なら程度によるが可ということがわかる。

第六條 (建築物の高さ)
装飾塔、物見塔、屋窓、昇降機塔、水槽等建築物ノ屋上突出部ニ付テハ市街地建築物法施行令第四條乃至第八條ノ高ノ最高限ノ五分ノ一迄ハ建築物ノ高ニ之ヲ算入セス但シ其ノ算入セサル部分ノ最大幅ハ建築物ノ高ノ五分ノ一ヲ、其ノ最大面積ノ合計ハ建築面積ノ十分ノ一ヲ超過スルコトヲ得ス

装飾塔、物見塔、屋窓(トップライト)、昇降機塔、水槽等建築物の屋上突出部については市街地建築物法施行令第4条から第8条の高さの最高限度の1/5までは建築物の高さにこれを算入されない。ただし、その算入されない部分の最大幅は建築物の高さの1/5を、その最大面積の合計は建築面積の1/10を超えてはならない。
現在の建築基準法では令2条6号ロにより規定されているが、建築面積の1/8以内、高さ12m以内(地域により異なるが)である。

第二章突入
建築物の突出部に関する規定です。
今回は第4条から第6条までです。

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