そのほか、時代を感じさせる特例法を紹介します。
市街地建築物法及同法施行令戰時特例
第一條
戰時行政特例法ノ規定ニ基ク市街地建築物法ノ特例及大東亞戰争中二於ケル市街地建築物法施行令ノ特例ハ本令ノ定ムル所ニ依ル
第二條
市街地建築物法第二條第一項、第三條及第四條第一項ノ規定ハ之ヲ適用セズ
第三條
市街地建築物法施行令第一條乃至第十條、第十二條、第十三條、第二十五條及第二十六條ノ二ノ規定ハ之ヲ適用セズ
昭和十八年十二月二十四日
市街地建築物法及び同法施行令戦時特例
第一条
戦時行政特例法の規定に基づく市街地建築物法の特例及び大東亜戦争中における市街地建築物法施行令の特例は、本令の定める所による。
第二条
市街地建築物法第2条第1項、第3条及び第4条第1項の規定は適用しない。第2条から第4条は用途地域に関する記述です。
第三条
市街地建築物法施行令第1条から第10条、第12条、第13条、第25条から第26条の2の規定は適用しない。
第1条から第10条は用途地域の規定、高さ制限の規定、道路幅員、接道の規定です。第12条、第13条は、煙突などの突出したものの高さ規定など。第25条から第26条の2は建築許可の取り扱いに関することです。
これらから、本土決戦に向けて緊急的に国が施設などを超法規的に建てるための処置であったことがわかります。住居地域であっても軍需工場や施設を造る必要性があるかもしれないので、特例を設けたんでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿