2010年4月3日土曜日

市街地建築物法施行規則 31

第百三條 (弾率比)
鐵筋「コンクリート」構造ノ強度計算ニ於テハ鐵ト「コンクリート」トノ彈率比ヲ十五ト爲スダヘシ

鉄筋コンクリート構造の強度計算において鉄とコンクリートとの弾率比を15までとすること。

弾率比とは現在では聞いたことがない概念ですが、コンクリートの応力変形曲線(考え方では直線と仮定している)と、鉄筋の弾性係数との比をいいます。
コンクリートの応力変形は圧縮力に対するもの、鉄筋は引張力によるものですが、現在では材料ごとに告示指定されており、このような規定は必要無くなったようです。
コンクリート黎明期には第102条にもあるように、材料比率なども一定でなく、品質管理上問題点もあったので必要だったのでしょう。


第百四條 (鉄筋の付着)
鐵筋「コンクリート」構造ノ強度計算ニ於ケル應滑力度ハ一平方糎ニツキ七瓩ヲ超過スヘカラス但シ異形鐵筋ヲ使用スル揚合ニ在リテハ其ノ形状ニ依リ地方長官ノ許可ヲ受ケ之ヲ十瓩迄ト爲スコトヲ得

鉄筋コンクリート構造の強度計算における応滑力度は1cm2につき7kgを超過してはならない。ただし異型鉄筋を使用する場合においては、その形状により地方長官の許可をうけてこれを10kgとすることができる。

応滑力度とは付着応力度ですね。現在は上端筋とその他の鉄筋により計算値が定められており、丸鋼7kg(上端)なら、現在の値に置き換えてもほぼ同じです。
異型についてはコンクリート強度により異なります。

今回は103条、104条です

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