第七十七條 (複合構造の壁)
同一建築物ノ壁體二種以上ノ構造ヨリ成ルトキハ其ノ壁長及壁厚ニ付テハ地方長官之ヲ定ム
同一建築物の壁体2種以上の構造によるときは、その壁長さ及び壁厚については地方長官はこれを定める
第七十八條 (切妻壁に接する壁)
切妻壁體ハ之ニ接スル構材ニ緊結スヘシ
2 地盤面上五十尺以上二在ル切妻壁體ノ部分ニ對シテハ適當ナル補強ヲ爲スヘシ
切り妻壁体はこれに接する構成材に緊結すること
2項
地盤面上50尺(15m)以上にある切り妻壁体の部分に対して、適当な補強をすること
第七十九條 (迫持アーチ)
張間五尺以上ノ開口上ニ架スル石造又煉瓦造ノ迫持ハ其ノ迫高ヲ張間ノ十分ノ一以上ト爲スヘシ但シ適當ナル補強ヲ爲シタルモノハ此ノ限二在ラス
張間5尺(1.5m)以上の開口上部に架かる石造又はレンガ造の迫持は、そのせり高さを張間の1/10以上とすること。ただし適当な補強をしたものはこの限りでない。
迫持(せりもち):煉瓦や石材を迫石として両側からもち出して円弧状等に積み上げて、梁間を架構する構法のこと。 アーチ状のもの。
第八十條 (役部の石の緊結)
壁體ノ隅角、蛇腹、窓、出入口脇其ノ他之ニ類スル部分ニ使用スル石、人造石ノ類ハ適當ナル方法ヲ以テ之ヲ其ノ接スル壁體ノ部分ニ緊結スヘシ
壁体の隅角、蛇腹、窓、出入口脇その他これに類する部分に使用する石、人造石の類は敵と運方法をもって、これに接する壁部分に緊結すること
第八十一條
石造又ハ煉瓦造ノ桔出窓、桔出縁等ハ壁面ヨリ三尺以上突出セシムヘカラス但シ鐵骨又ハ鐵筋「コンクリート」ヲ以テ適當ナル補強ヲ爲シタルモノハ此ノ限二在ラス
石造又はレンガ造のはね出し窓、はね出し縁等は壁面より3尺(90cm)以上突出してはならない。ただし鉄骨又は鉄筋コンクリートをもって適当な補強を施したものはこの限りでない。
片持ちなど、組積造では90cm以上持ち出すことを禁止しています。
桔出:はねだし と読みます。
今回は81条までです。
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